『風神雷神図屏風』に魅了される。

先週のことだけど、感動した展覧会についてメモ。
オリジナルを含み、3つの『風神雷神図』を集めた、「国宝 風神雷神図屏風 ―宗達光琳・抱一 琳派芸術の継承と創造―」展に行ってきた。
出光興産(出光昭和シェル) | 出光興産株式会社

日本で最も有名な屏風の一つ、『風神雷神図屏風』。ご存知、俵屋宗達の作品。
思い切りのある大胆な構図。力強くて、迫力があって、でも、どこかかわいくて。私は子供の頃からこの絵に魅了され続け、PCの壁紙にしてみたり、mixiのトップ画像にしてみたり(笑)。だけど、この絵が後世の二人の著名な絵師によって模作されていたことは、お恥ずかしながらこのイベントに出会うまで全く知らなかった。
今回の展覧会では、

  1. 俵屋宗達によるオリジナル。(国宝。京都建仁寺蔵)
  2. その約80年後に、 1を手本にして尾形光琳 が描いたもの。(東京国立博物館蔵)
  3. さらにその約100年後、1の存在を知らない酒井抱一が2を模倣したもの。(出光美術館蔵)

この展覧会では、この3作品を徹底解剖。全体を重ねてみたり、パーツに分けて比べてみたり。実に興味深い。
黒目の位置・大きさ、爪、歯、おへそ、雷神が乗っている雲とか、細かい部分にオリジナリティがプラスされていて比較するのが楽しい!
面白いのは時代が後になるにつれて、擬人化されてくるというかマンガっぽくなっているところ。3の抱一のなんて、神様なのにすきっ歯だったりして、表情がなんかマヌケなの。
しかも図録がとってもすばらしい。

展示会場でには、それぞれの作品をトレースして重ね合わせた解説があるんだけど、それを図録中でも見事に再現してる。これで\1500!即買いもの!この図録をデザインしたクリエイティブ・ハウス キューズと出光美術館に敬意を表したい。いい仕事してるなあ。
この3点の『風神雷神図屏風』を一度に集めた企画はなんと66年ぶりだそうな。生きているうちに一度に拝める機会はもうないかも!?詳しくはこちらのサイトで。
http://www.fujitv.co.jp/event/art-net/go/369.html
ちなみに明日が最終日!丸ノ内出光美術館にて。たぶん超、、、、、、混んでるけど(ビルの周りを人がぐるっと囲ってるとか...)それでも行く価値あり!